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C/2011 L4 パンスターズ(PanSTARRS)彗星と散光星雲NGC7822

近日点通過2013年3月10日、近日点距離0.30AU
撮影時の地心距離:1.56AU、日心距離:1.36AU

コメント：2011年6月に、ハワイ大学の全天観測プロジェクト、パンスターズによって発見された彗星です。
　　　　　近日点通過から2か月弱が経過し、地球軌道より外側まで遠ざかり、徐々に暗くなっていますが、
　　　　　周極星となって一晩中見られるようになりました。
　　　　　と言っても、北極星より下に見えている状態で、日本からでは低空です。
　　　　　パンスターズ彗星は上寄りに写っていて、左側と右上側に尾の濃い部分があります。
　　　　　ダストテイルが幅広い弧になっていて、半円に近いぐらいまで広がっています。
　　　　　撮影に要した50分間に、彗星は北に移動していますが、恒星に合わせてコンポジット合成したため、
　　　　　彗星核は若干縦長に伸びています。
　　　　　光度は8等級まで暗くなり、眼視では望遠鏡を使わないと見えない状態でした。
　　　　　頭部は見えますが、尾があるかどうかははっきりしませんでした。
　　　　　この日、パンスターズ彗星はケフェウス座を移動中で、散光星雲NGC7822の至近にありました。
　　　　　下側に写っている赤い星雲のうち、上側に広がっている部分がNGC7822です。
　　　　　さらに下の円形に近い部分はSh2-170です。
　　　　　これらの赤い星雲は非常に淡いため、眼視では見ることができません。
　　　　　また、右下側の明るい星の左上にある散開星団は、NGC7762です。

撮影データ
　撮影日時：2013.5.4 25:31.8〜26:22.4
　露出：5分×10コマ, StellaImage6.5にてダーク・フラット補正後、恒星基準でコンポジット合成、
        Adobe Photoshop CS6により調整
　撮影場所：静岡県小山町
　使用機材：miniBORG45EDII + マルチレデューサー0.7×DGT【7870】 D45mm f228mm F5.1
　　　　　　タカハシ EM-200B赤道儀 + ミードDSI-PRO + iAG 0.9.1 により自動ガイド
　　　　　　35mm判換算で約342mm相当
　カメラ：ニコンD5100(改) ISO 1600
　撮影者：沼尻　裕
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