-------------------------------------------------------------------
C/2012 F6 レモン(Lemmon)彗星

近日点通過2013年3月24日、近日点距離0.73AU
撮影時の地心距離:1.70AU、日心距離:1.08AU

コメント：2012年3月23日に、米国で行われているMount Lemmon Surveyにより発見された彗星です。
　　　　　当初は21等級でしたが、発見から1年経った近日点通過前後には4等台まで明るくなり、
　　　　　10度以上の長いイオンテイルを伸ばしましたが、その頃は南半球からでないと見られない
　　　　　南天を移動していました。
　　　　　5月に入ってから北上し、日本からでも見られる位置に来ました。
　　　　　撮影時には、うお座を移動中で、薄明開始時の高度は7度という厳しい条件でしたが、
　　　　　薄明開始後に雲が切れて、何とか写ってくれました。
　　　　　青緑色をした彗星頭部から、右(西)側に向かってイオンテイル、下(南)側に向かって
　　　　　ダストテイルが伸びています。
　　　　　イオンテイルは枝分かれし、複雑な形になっているようです。
　　　　　画像の向きは、北が上になるように合わせていますので、天頂を上にした場合には
　　　　　イオンテイルが右上、ダストテイルが右下に伸びていたことになります。
　　　　　光度は7等台まで減光し、尾も短くなっているようですが、まだ見事な彗星です。
　　　　　眼視では、彗星頭部は確認できましたが、尾はわかりませんでした。
　　　　　彗星頭部の左下には、13等級の銀河、NGC63が写っています。

撮影データ
　撮影日時：2013.5.4 27:33.7〜27:46.1
　露出：1分×8コマ + 30秒×6コマ, StellaImage6.5にてダーク・フラット補正後、彗星核基準でコンポジット合成、
        Photoshop CS6にて調整
　撮影場所：静岡県小山町
　使用機材：タカハシ MT-160+レデューサー D160mm f776mm F4.8
　　　　　　タカハシ EM-200B赤道儀 ノータッチガイド
　　　　　　35mm判換算で約2,000mm相当にトリミング
　カメラ：ニコンD7000(無改造) ISO 1600
　撮影者：沼尻　裕
-------------------------------------------------------------------