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C/2013 US10 カタリナ(Catalina)彗星

近日点通過2015年11月15日、近日点距離0.82AU
撮影時の地心距離:1.14AU、日心距離:1.73AU

コメント:2013年10月に、アリゾナ大学の月惑星研究所(LPL)が行っている
     Catalina Sky Surveyによって発見された天体です。
     当初は小惑星だと思われていましたが、その後彗星としての活動が
     観測されました。
     近日点に近付いたところで増光が鈍りましたが、それでも6等級まで
     明るくなりました。
     撮影時には近日点通過から3ヶ月弱経過し、火星軌道の外側に出ました。
     また、地球からも遠ざかり、太陽までよりも遠くなりました。
     以前に比べて、見かけの大きさは小さくなり、尾も短くなりました。
     中央に写っている青緑色の彗星頭部から、左上(東北東)側に向かって
     ダストテイルが伸びています。
     光度は約8等級、きりん座を移動中で、赤緯は+71度、周極星となって
     一晩中見られる位置にあり、赤道儀なしでも撮影しやすい状況でした。
     小型双眼鏡による眼視では、彗星の姿は確認できませんでしたが、
     スキー場のナイター照明の影響を受けながらも、固定撮影で写ってくれました。
     ただ、日周運動のため、星は短い横線になっています。
     写真右端下には、9等級の銀河IC342が写っています。
     カルドウェルカタログでC5となっている渦巻き銀河で、フェイスオン銀河です。
     局部銀河群から近いマフェイ銀河群に属し、地球から700万光年の距離にあります。
     このほか、NGC1560やNGC1961といった、11等級以下の小さな銀河も写っていますが、
     縮小画像には判別困難です。

撮影データ
 撮影日時:2016.2.11 20:03.3〜20:16.6
 露出:20秒×32枚、DeepSkyStackerにてダーク補正後、恒星基準でコンポジット合成、
    StellaImage7.1にて周辺減光・カブリ補正、Adobe Photoshop CS6により調整
 撮影場所:長野県北安曇郡白馬村
 使用機材:Ai Micro-Nikkor 55mm F2.8S → 絞りF4
      35mm判換算で約170mm相当にトリミング
      固定撮影
 カメラ:ニコンD5100(無改造) ISO 1600
 撮影者:沼尻 裕
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