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C/2014 Q2 ラヴジョイ(Lovejoy)彗星

近日点通過2015年1月30日、近日点距離1.29AU
撮影時の地心距離:1.47AU、日心距離:1.42AU

コメント:2014年8月に、オーストラリアのTerry Lovejoy氏によって発見された彗星です。
     近日点通過から50日程経過し、地球から遠ざかって随分小さくなりましたが、
     まだ活発な状態です。
     撮影時には、カシオペヤ座の中を移動中でした。
     彗星の南南東、写真下にある明るい星は、カシオペヤ座δ星のルクバー(2.7等級)です。
     また、写真右下にはカシオペヤ座中央に位置するγ星のツィー(2.2等級)、
     左上にはカシオペヤ座ε星のセギン(3.4等級)があり、カシオペヤ座のW字型のうち、
     山が低い方半分が写っています。
     彗星の光度は約6等級で、青緑色の頭部から北北東に向かってイオンテイルが長く伸び、
     淡くなりながら写真上端近くまで続いています。
     彗星高度が30度弱しかありませんでしたが、小型双眼鏡などで彗星頭部が見えました。
     このあたりは天の川の中ですので、星の数が多く、星団や星雲があちこちにあります。
     彗星頭部の左下、ルクバーの左上にある明るくて小さい星の集団は、散開星団M103です。
     彗星の左にある大きな星の集団はNGC663、M天体に次ぐ見やすい星雲・星団を集めた
     カルドウェルカタログでは、C10という番号が付いています。
     写真中央上、彗星の尾の少し右にある密集した星団はNGC559(C8)です。
     写真上端左、セギンの右側にはNGC637、C10の右上にはNGC654、その下にはNGC659といった
     小さな散開星団があります。
     また、右下にあるツィーの上には散光星雲IC59、その左下にはIC63が薄っすらと
     白っぽく写っています。

撮影データ
 撮影日時:2015.3.20 19:32.2〜20:05.5
 露出:2分×16コマ, StellaImage6.5にてダーク・フラット補正後、恒星基準でコンポジット合成、
        フラットエイドで補正、Adobe Photoshop CS6により調整
 撮影場所:長野県伊那市
 使用機材:miniBORG45EDII + マルチレデューサー0.7×DGT【7870】 D45mm f228mm F5.1
      タカハシ スペースボーイ赤道儀 + QHY5L-U + PHD2 v2.4.1により1軸恒星ガイド
            LPR-Nフィルター使用
 カメラ:ニコンD600(無改造) ISO 1600
 撮影者:沼尻 裕
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